【梅】賀茂御祖神社・旧三井家下鴨別邸訪問記
2017 3 12
春休みも残すところ3週間をきる今日この頃です。わたしは3月3日に発売された任天堂switchに魅了され、1週間ほどどこかへ行きましたが気持ちを切り替えて京都へ行ってきました。
今回は少し趣向を変えて昨年10月から一般公開されました「旧三井家下鴨別邸」にいこうと。それで別邸から賀茂御祖神社(下鴨神社)が近かったので、下鴨神社のお参りも込みです。
下鴨神社
天候はあまりよくなかったのですが、土曜日と言うことに加えて春休みだからかかなり人がいました。まあそれでも初詣に比べれば全然ましな方ですね。
まず本殿のお参りと浦の廻廊を通って神体にお参りです。本殿はよしとして浦の廻廊について軽く説明しますと、浦の廻廊は本殿の裏(浦は当て字)に至る廻廊で本殿の裏からお参りをします。本殿裏に関しては私語・撮影厳禁ですし、そもそも本殿に関しても内部の写真を撮ることはあまり気が進みません。のでここは是非お参りして確認してください。
光琳梅
さてお参りを済ませたところで境内の散策に取りかかります。まずはなんと言っても有名な光琳梅。
光琳梅といった場合以下の2つのことが考えられます。
1つ目に関して光琳が参考にしたと言われる賀茂御祖神社の梅これが今回の光琳梅です。これは後の紅白梅図屏風につながるわけです。
2つ目の光琳梅、これもまた紅白梅図屏風なのですが、光琳は本物の梅を絵に落とし込むときに今で言うデフォルメを施します。写実的ではなくデザインによって梅を表現すること、これが光琳がデザインの元祖と言われるゆえんでもあります。こちらの梅図にあるような大変シンプルで、それでいて梅の特徴を際立たせているデザインは広く親しまれていて、今では家紋・着物の模様その他いろいろなところで見かけるデザインです。有名な紅白梅図屏風もこのデザインで梅の花が描かれています。適当に「光琳梅 茶菓子」で検索したりするとそれはきれいでおいしそうなのがたくさん出てきます。
水くじ
そういえば初詣のさいにおみくじを引こうとしたら、混雑しすぎて引いていなかったのを思い出しました。神社には今年に入ってからかれこれ何度も足を運んでいるのに、おみくじを引いていないとはなんと言うことでしょう。下鴨神社の名物「水くじ」で今年の運命を占います。
水くじは一回300円、下の写真のような紙を買って店先にある小川で紙を濡らすことによって文字が浮かび上がるというくじです。
さて結果をまとめてみましょう。
- 願い事
- 思うままなる油断はきんもつ
- 体調
- 自信あるも無理はきんもつ
- 金運
- 金運ある堅実な使い方を守ること
- 学業・仕事
- 身を正して努力せよ向上見える
- 恋愛
- 心寄せすぎても相手引く
- 旅行
- こうひょう(公表?好評?)できる旅行ならよし
やりました!完全勝利です!なんか恋愛運があれですけど、ほかがいいので問題ありません。もし学業がわるくて、恋愛運がよかったら神に懇願してみくじを引き直していたことでしょう。なかなかに素晴しき一年が待っていそうです。まあもう1/4が終わりそうなんですが・・・
御茶屋休憩
とここまできて、だいぶ疲れたので河合神社(縁結びや安産等々.一番有名なのは美容の神と言うこと。下鴨神社の摂末社)のお茶屋さんに行きます。
ぜんざいとかお汁粉がいいかなと思ったのですが、申餅という聞いたことがないお菓子があったのでそちらにする。
ほうじ茶と申餅の説明が一緒に付いてきたので説明をかいつまんでいきましょう
いわく、申餅とは旧暦の4月(現在の5月に相当)に行われる葵祭で神様にお供えされるお餅で、小豆のゆで汁でつくお餅。色は小豆のゆで汁で付いたために"はねずみ色"をしている。2010年に140年ぶりに再現されたとか云々。食べると中に入っている粒あんが豆の風味を残すお餅とよく合っています。餅自体にもほんのりとした豆の甘みがあり、粒あんの甘さと合わさって甘ったるいのではないかという懸念は杞憂で、あっさりとした口当たりのよい甘さとなっています。抹茶には合わなさそうなので、深煎り緑茶かほうじ茶がおすすめです。
旧三井家下鴨別邸
さて休憩が終わったところで三井家の別邸に行きます。
三井と言えば「現金掛け値なし」の呉服屋で儲けた後、両替商として富を築き上げて、戦後財閥解体の対象となった五大財閥の一つですね。旧三井邸にいってお話を聞いてみると、戦後の財閥解体はこの下鴨別邸にも大きく影響していたようです。
まず門が平安女学校(今の学校法人平安女学院)の校舎に持って行かれます。そして国有地になった敷地内には家庭裁判所が置かれます。最終的に下鴨別邸は家裁の裁判長の公邸として提供されます。
まあその後なんやかんやあって重要文化財に指定された後、全面改装が行われて昨年10月に一般公開がおこなわれた・・・と。
木造3階建ての和洋折衷な邸宅で大好物です。有泉庭で、小滝の音がのどかに過ぎます。国の名勝指定を受けている平安神宮神苑や後楽園などと比べると、たしかに魅力に欠けますが和洋折衷建築の中、一族の邸宅としてこれを整えたというのは驚きです。私もここに住みたいです。
入れるのは1階と中庭だけだったのですが、近々2階の一般公開も考えているとのこと。さらに秋になれば、3階の展望デッキにも上がれるらしい。
個々の邸宅の背景を聞くとわびしい印象を受けますし、実際庭園もわびしい雰囲気です。とても日本的な庭園だと思いますね。春になって華やかになるのかどうかが見どころといえば見どころ。
わびはいいのですが、最後は鴨川の付近で撮った華やかな梅の花を張っておきましょう。次の更新はしっかり学ぶ交渉理論になりそうな予感です。